順天堂大学画像診断・治療学 医局ブログ

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米国の intervention を視察するため Seattle、LA、SF を訪問しています( LAの1 )

米国における intervention の実際を視察するため8月7日から14日までシアトル、ロサンジェルス、サンフランシスコを訪問しています。

9日の夜、シアトルから LA に移動し、24時頃ホテルにチェックインしました。デルタ航空のシステム障害により1時間以上遅れましたが、何百便もが運休になったことを考えるとラッキーでした。

10日は朝6時30分にホテルを出発し、7時30分に University of South California (USC) に到着しました。
8時から IVR 専門医を対象に Ablation in Japan のタイトルでレクチャーを行いました。

9時から、Dr. Lekht による US-guide 下の ablation を2例見せてもらいました。

1例目は50代の男性で S8 の 2cm の病変を US-guide 下にフリーハンドで穿刺していました。電極が最大面に挿入されたのかどうかもわかりませんでしたが、1回の穿刺で数分間 ablation し、3cm強の ablation area が得られ治療終了となりました。
本日は麻酔科医がいないため general anesthesia ではなく sedation 下に行ないましたが、血圧が90台だったため鎮静薬が追加されず痛がっていました。
単純 CT と造影超音波で壊死範囲を評価していました。
S4 肝表近傍にも動脈相で濃染する1cmの領域がありましたが、US で描出されないため、フォローの方針となりました。

2例目は40代の男性で、右葉切除後です。HCC と CCC の mixed type とのことです。再発病変は左葉外側区の左端肝表にありました。左肋間からも描出できました。
私たちなら人工腹水を作成して肝表と横隔膜の間にスペースを作ってから intercostal approach をします。しかし、彼らはあくまで subcostal approach にこだわっていました。Intercostal approach は横隔膜を傷付けたり、気胸を起こしたりするリスクがあるから、という考えでした。

HCC の患者は23時間、肝転移の患者は4時間観察して、バイタルに異常がなければ帰宅させるとのことでした。経口の抗生剤を2週間服用させるとのことでした。 日本では ablation 後72時間は入院して経過観察させます。医療事情の違いを感じました。

椎名秀一朗

 

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