「ラジオ波焼灼術1万例」を記念した講演会が行われました
東京大学のラジオ波焼灼術が1万例に到達したことを記念して、ラジオ波焼灼術本邦導入17年記念講演会(ラジオ波10000例記念講演会)が11 月17 日(木)に帝国ホテルで行われました。1万例を達成したのは世界で初めてと思われます。
1996年に私が米国に出掛けた際にラジオ波治療に出会い、日本で装置が使えないか、開発をしたRadionics社と交渉しました。1回で大きな範囲を壊死させることができるエタノール注入療法と、一定範囲を確実に壊死させることができるマイクロ波凝固療法の長所を兼ね備えた治療法だと思ったからです。私たちがエタノール注入療法等、肝癌治療で実績があったため交渉自体はその場でまとまりました。しかし、日本に代理店がなく、機器を実際に入手できたのは1998年で、臨床に導入したのは1999年になりました。
その後、外科との激しい論争などを経て、ラジオ波治療はガイドラインでも取り上げられ、標準治療として認められました。
1999年の2月にスタートしたラジオ波治療が17年を経て1万例に達したことは、その道のりを振り返ると感無量です。
当日は、東京大学特任講師の 建石良介先生が「東京大学ラジオ波焼灼術 1万例の歩み」、Samsung Medical Center(韓国)のProf. Hyunchul Rhimが”Current status of radiofrequency ablation in Korea”、ChanGung Memorial HospitalのProf. Shi-Ming Linが”Current status of radiofrequency ablation in Taiwan”、私が「ラジオ波焼灼術トレーニングプログラム」について講演しました。
椎名秀一朗
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