順天堂大学画像診断・治療学 医局ブログ

順天堂大学大学院医学研究科 画像診断・治療学の医局公式ブログです。
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米国の intervention を視察するため Seattle、LA、SF を訪問しています( San Francisco )

米国における intervention の実際を視察するため8月7日から14日までシアトル、ロサンジェルス、サンフランシスコを訪問しています。

12日は朝7時にホテルを出て8時前に Kaiser -San Rafael Hospital に到着しました。
Dr. Kumar の ablation を見せてもらいました。
症例は62歳の HCC の女性で HD 中であり、massive ascites も認められました。S8 に多結節癒合型の 4cm 程度の病変と、S4 肝表の以前に ablation を行なった部分のさらに頭側に局所再発した 2cm 弱の病変の2つを治療するとのことでした。
Patient identification の後で、日本人医師が手技に立ち会うことに対する同意を患者から得、簡単に time out を行ない、治療を開始しました。
まず、S8 の多結節癒合型の 4cm 程度の病変を intercostal approach で US-guide 下に free-hand で穿刺しました。数分間焼灼後の観察で見下げ面のガスの不足していることから、電極を腹水中まで一旦引き抜き見下げ面に再挿入し再焼灼しました。その後、非造影 CT で焼灼十分と判断していました。
次にS4肝表の局所再発病変を subcostal approach で穿刺しましたが、UP との位置関係から考えるともっと頭側に電極を入れる必要があるのではないかと思われました。Dr. Kumar も同じ考えで、もう一度穿刺をやり直しました。その後数分間 ablation し、非造影 CT で焼灼十分と判断していました。腫瘍を直接穿刺してはいけないという考えはあまりないようでした。
HD 中で massive ascites があり出血などのリスクがある症例と思われましたが、4時間経過を観察して異常がなければ家に帰す、とのことでした。血液検査や画像検査は行なわず、バイタルサインだけで判断するとのことでした。
日本のやり方とはだいぶ違っていることがわかります。

夜は AT&T Park に San Francisco Giants vs Baltimore Orioles の試合を見に行きました。8月ですが大変寒かったです。日本シリーズを観戦しているような感じです。念のために持っていった使い捨てのカイロが役に立ちました。試合は5対2で Baltimore Orioles の勝利でした。
なお、試合前にビールを買いに行きましたが、国歌斉唱中は販売を中断することを知りビックリしました。アメリカ人はバラバラなようですが国歌や国旗に対する思いは日本人とは比較できないほど強いようです。

椎名秀一朗

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