読売新聞の「肝臓がん治療実績」で順天堂の焼灼療法(ラジオ波+マイクロ波)が全国1位になりました
読売新聞11月18日付の「主な医療機関の肝臓がんの治療実績(2019年)」記事で、順天堂の焼灼療法(ラジオ波治療+マイクロ波治療)の件数は438件で全国トップでした(おそらく肝細胞癌のみで転移性肝癌のデータは含んでいないものと思われます)。
2013年以降7年連続のトップです。専用治療室に移転した2014年3月からは、天吊り式の4面ディスプレイや最新の超音波装置、専用手術台の設置とともに専属のスタッフも配備され、フュージョンイメージングや造影超音波なども必要とあればすぐに実施可能という、世界でもトップレベルの治療環境となりました。さらに2017年1月からは、その環境を拡大進化させたIVO室で治療を行っています。現在、多くの大学病院やがんセンターなどから治療困難な患者が紹介され、全国各地からだけでなく海外からも治療を求める患者が来院しています。
また、当教室はラジオ波治療をはじめとするAblation全体のレベルアップに貢献するためトレーニングプログラムを実施してきました。ラジオ波治療は全国1,400以上の施設で実施され標準治療となっていますが、外科手術以上に、術者の技術や治療環境などによる施設間格差が問題となっています。2013年より他施設のドクターに門戸を開いたRFAトレーニングプログラムは、2018年より新世代マイクロ波治療(MWA)もプログラムに取り入れ、IVO(RFA&MWA)トレーニングプログラムと名前を変えました。国内版は2019年11月までで計14回を実施し全国各地から237名が受講、国際版International IVO Training Programは2019年9月までで計7回を実施し海外から111名が受講しています。
コロナ禍で当面のトレーニングプログラムの開催中止を余儀なくされた今年は、 Webinarを企画開催しています。Japan Ablation Webinarは8月、9月、11月と開催し400名を超える参加者(視聴者)があり、12月のInternational Ablation Webinarには21ヶ国から257名の参加者がありました。
なお、肝動脈塞栓療法においても順天堂は全国5位(都内3位)、分子標的薬治療でも全国4位(都内1位)の実績でした。
※同新聞の11月25日付の東京版「病院の実力 肝臓がん」の記事では、東京都内の病院の実績が詳しく紹介されています。