順天堂大学画像診断・治療学 医局ブログ

順天堂大学大学院医学研究科 画像診断・治療学の医局公式ブログです。
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7/30(金) 第8回Japan Ablation Webinarを実施しました

7月30日(金)、19:00から第8回Japan Ablation Webinarを開催しました。
※プログラムは画像にあります。

第1部は、椎名教授の司会で、大木隆正先生(三井記念病院)による「レンバチニブ(LEN)とアブレーション(PTA)コンビネーション治療」の講義でした。
標題への疑問点や治療のポイントをスライドで示し、実際の治療症例をCTや経過グラフなどで示し今後の治療課題を示しました。

第2部は、椎名教授による「 ”What is your perspective?~あなたはどう考えますか?~”」 のセッションでした。
今回は『アブレーションの適応(Indication for ablation)=「3㎝、3個以内」は適切か?』について検討しました。多くのガイドラインでアブレーションの適応は「3㎝、3個以内」とされていますが、「腫瘍数・腫瘍径が増えるごとに予後は悪くなるが、明確な域値は存在しない」こと、リアルワールドでは3 cm超、3個超にもアブレーションは行われていること、中国や台湾のガイドラインでは3 ㎝超もアブレーションの適応とされていることを解説しました。

視聴していた建石良介先生(東大病院)や寺谷卓馬先生(NTT関東病院)等からガイドラインのとらえ方についてなど活発な意見交換がされましたが、このようなデスカッションは学会ではあまりない事であり、Webinarならではの自由さが感じられました。今後は若手の先生方の積極的な発言を期待します。

第3部は丸山 紀史 先生(順天堂大学)と 能祖一裕先生(岡山市立病院)の司会による「 Ablation Case Studies―Ablation 困難症例などの検討―」でした。
症例1:「肝門部の38mmHCCに対するアブレーション」 葛谷 貞二先生(藤田医科大学)
症例2:「肝門部でグリソン鞘に接するHCCのアブレーション」 鈴木 和治先生(市立函館病院)
両先生のスライドにはそれぞれ工夫が見られ、各症例には全国各地の先生から事前に、またはチャットや挙手で質問や意見が出され、丸山先生からは順天堂での類似症例が提示されました。

最後に椎名教授が主催するアブレーションの学会ACTA 2021 TOKYOと、第40回Microwave Surgery研究会の演題登録を呼びかけました。
予定の20時30分を30分ほど過ぎ、21時終了となりました。
238名が事前登録し、178名が視聴しました。終了後は恒例の反省会を実施しました。

第8回の優秀ディスカッサントは下記の通りです。
♦優秀ディスカッサント
石川 達 先生(済生会新潟病院 )
大木 隆正 先生(三井記念病院)
中村 進一郎 先生(姫路赤十字病院)
名和 誉敏 先生(市立東大阪医療センター)

(メールでいただいた質問、コメントも賞の対象となります)

次回以降のwebinarに向けて、現在抱えているRFA困難症例、あるいは過去に治療に難渋した症例などを募集しています。簡単な病歴と代表的な画像を数枚、PowerPointファイルの形でablationwebinar@gmail.comへ送信下さい。

順天堂での研修をお考えの方はご連絡ください。プランニングやアブレーション実技、回診、評価CTの読影など、順天堂大学で行われている日常臨床を体験することができます。
【対象】初級者から上級者まで受け入れ可
【提出書類】① 履歴書(顔写真付き) ② 所属上長からの推薦状
【問い合わせ】順天堂大学大学院医学研究科 画像診断・治療学医局 TEL: 03-3813-3111 (内線3382)e-mail: ivo@juntendo.ac.jp

なお、6ヶ月以上の長期研修を希望される場合には、有給のポストやバイト先を用意することも可能です。

       

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